第一週 黙って回収率を15%上積みする道理

 ひょっとして1Rに賭ける金額を決めちゃったりしとらんかの?「平場や特別は3000円、メインは倍で6000円が1Rの予算だな」とかやってるのなら、愚かな行為だから今すぐ辞めなさい。

 いいかな?競馬は25%をお上に分捕られ、その残ったおゼゼを庶民達がとりあうギャンブルなのぢゃ。即ち普通にやって好不調の波を平均すると、75%の戻りしか期待できない。これをいかにして100%に近づけ、さらにはそれ以上のレベルに持っていくかが頭の使いどころなわけぢゃな。では具体的にどうすればいいかを考えてみるとするかの。

 

1.予想の質を向上させる

 良く当たり、かつ配当の高い予想を行うことが出来れば当然回収率は向上する。ぢゃがこれは大変に難しい事なのは、競馬を長くやればやるほど実感させられる事ぢゃろう。ところが大抵の競馬ファンは、回収率を上げる具体的な手段というのはこれだけだと思っている。それが大きな問題ぢゃ。予想の質を上げることは出来るし、その方法も後の章で後述する。ぢゃが、その前にもっと簡単に回収率を上げることの出来る方法がいくつも存在する事を忘れてはならないんぢゃよ。

 

2.単勝と複勝をメインに据える

 若いモンはどかーんと儲かるのが大好きぢゃ。故に馬連に群がる。馬連馬券は確かに楽しい。ぢゃがな、実は単勝や複勝馬券の方が控除率の割合が低いお得な馬券なのぢゃ。馬連・枠連の控除率は25%、対する単勝・複勝は20%となる。たった5%の違いぢゃないかと言う奴は、自分の経済観念を恥じなければいかんな。1の方法だけに頼るなら、長期的な視野で回収率を5%アップさせるのは並大抵のことではないのぢゃ。これからの馬券をすべて単複に切り替えろとは言わんが、併用するようにするとか、現在併用しとるのなら投資のウエイトをより単複重視にするとかだけで、黙っていても回収率が数%アップするんぢゃから言うことはないな。

 

3.投資金額を変化させる

 世にはナンピン買いとか、モンテカルロ方式とかいった類の増額投資法がある。予想が外れたら、次のレースにはそれまでの負け額を回収し、なおかつ利益を上げられるだけの掛け金を次のレースに投入し、勝まで引かない。いわば倍々プッシュの変形版と言った奴ぢゃな。それぞれに工夫がされてはいるものの、克服されきってはいない最大の問題点は、負けが続くと投入資金が膨大な額になるという部分ぢゃ。まあ一般サラリーマンはここまでやる必要はないし、そんな資金も用意できんぢゃろ。ぢゃがな、「はずれたら次のレースの投入資金は500円増やす」というんぢゃったらそうそう難しくはあるまい。いや、300円でも100円でも、とにかく増やせばオッケーぢゃ(もちろん的中したら標準の投入額に戻すんぢゃぞ)。ナンピン買いのように「倍率○倍以上の単勝○番人気」といった決まったフォーカスでの面白みのない買い方をする必要もない。今まで通り予想を楽しむんでオッケーぢゃ。ただ単に投資金額を一定額上積みすること、これだけで回収率は数%アップする。なぜなら当たったときに最も高い資金を投入しているという原則に則っているからぢゃ。尤も、今やっている予想の的中率と手持ちの資金を比較し、無理のない額での上積みにとどめなければならん。パンクしちまったらしょうがないからのう。

 

4.1番人気の歪みを知ること

 これはこの後の章とは若干矛盾することになるが、人気やオッヅというのは少なからず歪められているものだということを頭に置いておかないと思わぬ損をすることになる。特に一番人気というものはその傾向が強い。それが圧倒的であればあるほど、オッヅ掲示板や競馬新聞、スポーツ紙の馬柱が後押しし、あとからあとからベットが集中していく。1番人気というのは分かりやすい予想ファクターぢゃからな。故に実際の実力差よりも多大なオッヅの開きがあらわれる。てゆうか、1番人気はおおむねの場合過大評価なのぢゃ。そう考えて差し支えない。つまり自分が考えに考えた末の本命馬が1番人気である場合、特に単勝・連勝の場合はよほどの自信がない場合は手を出さないのが得策ぢゃ。でなければ、リスクの割に実入りが少ないといった事態になる。毎回がそうであるのなら、それこそ儲かる道理が無い。

 

 実はまだまだいっぱいあるんぢゃが、まあ最初っからぶっとばしてもしょうがない。とりあえずこれだけやれば、ベースラインは90%ぐらいまでは上がるはずぢゃ。次回はさらに上積みを目指すから、刮目して待て!

 

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